中国、モバイルバッテリーのリコール135万件 Ankerやシャオミ

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モバイルバッテリーの飛行機への持ち込みについて注意を促す空港の看板(8月上旬、北京市)

【広州=田辺静】中国の国家市場監督管理総局は25日、モバイルバッテリーのリコールが135万件になったと発表した。同製品大手の安克創新科技(アンカー・イノベーションズ)のほか、スマホ大手の小米(シャオミ)などがリコールを明らかにしている。当局は安全認証の審査を厳格化し対応を急ぐ。

モバイルバッテリーをめぐっては、6月中旬に深圳羅馬仕科技(ROMOSS)が3機種49万件、アンカーも7機種71万件のリコールを申請した。シャオミも8月下旬に1機種15万件のリコールを届け出たと発表。安全性のリスクが懸念されている。

国家市場監督管理総局は、3社合計の消費者への返金額は1億1100万元(約23億3000万円)に上ると明らかにした。国の安全認証で電池や製品に付与される「3C」認証は9000件が一時停止、600件が取り消しになった。

当局は3C認証を与えるための審査の厳格化に乗り出した。8月中旬から始めた新たな規則では、認証の取得前に工場の検査をするほか、認証取得後も事前の通知がない抜き打ち検査をするなどの項目が追加された。

中国民用航空局は6月下旬から、3Cマークがないモバイルバッテリーを国内線の飛行機へ持ち込むことを禁じている。空港の保安検査場ではモバイルバッテリーのチェックは厳しくなり、3Cマークのないものは空港の専用ロッカーに預けたり廃棄したりするなどの対応をしなければならない。