日本人86万人減、前年比で最大 外国人は初の300万人台

人が行き交う東京駅前(4月、東京・丸の内)

総務省は24日、住民基本台帳に基づく人口動態調査を発表した。1月1日時点の日本人は1億2156万1801人で前年から86万1237人減った。減少は15年連続で、前年比の減少幅は1968年の調査開始以来、最大となった。

外国人は11.01%増えて過去最多の332万3374人となり、初めて300万人を超えた。新型コロナウイルス禍の影響で21年から減少していたが、新型コロナを感染症法上の「5類」に移行した23年から増加した。増加幅は過去最大の32万9535人だった。

外国人を含む総人口は1億2488万5175人だった。日本人の減少幅が外国人人口の増加分を上回り、前年より53万1702人減った。1年のうちに兵庫県姫路市の規模の人口が減ったことになる。

都道府県別でみると、総人口が増えたのは東京、千葉、沖縄の3都県だった。日本人の数だけだと増えたのは東京のみだった。東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県では前年に比べて0.19%減の3547万1691人だった。

外国人人口は前年同様、すべての都道府県で増加した。最も増えたのは東京都の6万6304人で、総人口に占める割合も4.65%と最大だった。次いで大阪府の2万8661人、愛知県の2万3808人の順。

15〜64歳の生産年齢人口は総人口の59.71%と前年からほぼ横ばいだった。日本人は52万1056人減ったものの、外国人が29万8382人増えたため割合を維持できた。少子化が進むなか、労働力が外国人に支えられている実態を浮き彫りにした。

日本人全体に占める生産年齢人口の割合は59.02%で、外国人全体に占める割合は85.22%だった。外国人は留学生や技能実習生などに20歳代が多く、労働力需要の重要な担い手となっている。

日本人の人口のうち23年中の死者数から出生者数を引いた「自然減」は85万360人で、調査開始以来で最大となった。死亡者数は157万9727人と過去最多で、出生者数の72万9367人は最も少ない。


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