高市内閣、50代以下の8割支持 
国民民主党や参政党も吸収

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Nikkei Online, 2025年10月27日 2:00

日本経済新聞社とテレビ東京は24〜26日の世論調査で、高市早苗内閣がどのような人から支持を受けているか分析した。年代別では現役世代を中心に人気を集める。与党の支持層だけでなく国民民主党や参政党など野党の支持者も吸収する。

直近の石破茂内閣(2024年10月)のほか、岸田文雄内閣(21年10月)、菅義偉内閣(20年9月)の発足時と比較して、高市内閣がもつ支持の構造を探った。

高市内閣の支持率を世代別にみると、18〜39歳81%、40・50代82%、60歳以上66%と、現役世代を中心に高い傾向をみせた。日経調査はサンプル数の関係で世代を3分割して支持動向を測っている。

石破内閣と比較すると、30代以下は倍以上の値を示した。菅内閣とは若い世代からの支持を受ける点で傾向が近い。岸田内閣は世代別で支持率の違いに特色がなかった。

現役世代は「氷河期世代」も含まれる。参院選で自民党から離れ、国民民主や参政党に流れた有権者が多い。

共同通信による参院選の出口調査(比例代表)をみると、30代以下の有権者で自民党に投票した人は国民民主や参政党を下回る。これまで自民党の弱点とみられていた世代の支持が戻ってきた可能性がある。

高市内閣は男女別でみると男性75%、女性73%とほぼ変わらなかった。石破内閣、菅内閣は女性のほうが高かった。

支持政党別の内閣支持率の変化は前回9月調査の石破内閣と高市内閣を比較した。

自民党支持層の支持率は61%から91%へと上昇した。石破内閣は発足時も7割弱だった。高市氏はより広範な自民党支持層から好感をもたれている。

自民党を支持していた保守系の有権者が石破政権に不満をもち、一部の野党へ支持政党を変えたという見方がある。

9月調査で国民民主や参政党の支持層の石破内閣への支持率は1〜2割ほどだった。今回の調査で高市内閣の支持率は国民民主、参政党とも8割を超えた。

自民党の政党支持率は36%へと上昇した。高市政権は保守層を自民党支持に引き戻したうえ、国民民主や参政党の支持者になった人も取り込んだといえる。ただ、石破内閣の発足時の41%には回復していない。

立憲民主党の支持層は9月の石破内閣への支持率は5割あったが、高市内閣で3割へと低下した。特定の支持政党をもたない無党派層は2割から6割へと上昇した。

高市内閣の支持率を地域別にみると、関西圏(大阪、京都、奈良、兵庫)で78%と全国より高かった。維新の地盤が強く、奈良を地元とする高市首相への期待感が示された。

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