中国、ウクライナ停戦求める仲裁案 核兵器使用に反対


Nikkei Online, 2023年2月24日 11:27

【北京=羽田野主】中国外務省は24日、ロシアのウクライナ侵攻から1年の節目に中国の仲裁案を発表した。ロシアとウクライナの双方に「停戦」を呼びかけ、対話するよう求めた。核兵器の使用に反対した。中国もウクライナ和平の実現で「建設的役割」を発揮するとアピールした。

「ウクライナ危機の政治解決に関する中国の立場」と題する文章は合計12項目からなる。強調したのは「戦闘の停止」だ。「各当事者は理性を維持し火に油をそそぐことをせず、ウクライナ危機のさらなる悪化を回避すべきだ」と指摘した。

ロシアとウクライナの「できるだけ早い直接対話」を呼びかけた。国際社会が和平に向けて協力すべきだと指摘し、中国も関与を深める構えをみせた。

核兵器の使用や原子力発電所への攻撃に反対を表明した。生物化学兵器の研究開発や使用もすべきではないと主張した。

ロシアへの制裁に反対する考えを示した。「一方的な制裁や極限の圧力は問題を解決できないばかりか、新たな問題を生み出す」と言及した。米欧日のロシア制裁を批判した。

ウクライナ情勢の終局を見据えて「戦後の復興を推進する」と提案した。国際社会が戦後復興を支援する措置をとるべきだと訴えたうえで「中国は協力し、建設的な役割を果たす」とした。

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