Nikkei Online, 2026年1月2日 5:13

【ワシントン=坂口幸裕】米国務省のピゴット副報道官は1日、中国人民解放軍が台湾を取り囲んだ軍事演習を実施したことを受けて声明を発表した。「台湾や地域諸国に対する軍事活動と言説が不必要に緊張を高めている」と非難し、台湾への軍事圧力を停止するよう要求した。
中国人民解放軍で台湾方面を管轄する東部戦区は2025年12月29〜30日に台湾海峡や台湾の北部、南部、東部で軍事演習した。米政府が今回の軍事演習を踏まえ、中国政府を批判するのは初めて。
国務省は中国共産党に「自制を保ち、台湾への軍事圧力を停止し、代わりに有意義な対話を強く求める」と迫った。そのうえで「米国は台湾海峡全域の平和と安定を支持し、武力や威圧による現状の一方的変更に反対する」と記した。
トランプ米大統領は12月29日、中国軍の軍事演習について「懸念していない」と発言した。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と「素晴らしい関係にある」と強調し、中国側への配慮を鮮明にした。
トランプ氏は26年4月に予定する自らの訪中を前に、中国との摩擦回避に軸足を置く姿勢を隠さない。中国政府による日本への威圧にも批判的な発言を控えている。