欧州委員長、ウクライナを訪問 「EU加盟の手続き加速」

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Nikkei Online, 2022年4月9日 12:59更新


【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は8日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪れ、ゼレンスキー大統領と会談した。フォンデアライエン氏はウクライナのEU加盟について「プロセスをできるだけ加速していきたい」と述べた。

フォンデアライエン氏はゼレンスキー氏にEU加盟の手続きの1つである調査書を手渡した。ロイター通信によると、ゼレンスキー氏は1週間以内に回答すると答えた。その上で「ロシアに対する制裁をさらに強化する必要がある」と訴えた。

フォンデアライエン氏は会談に先立ち、多数の民間人が殺害されたキーウ近郊のブチャを訪問した。フォンデアライエン氏は「この戦争は国際社会全体への挑戦だ」とロシアを非難した。その上でEUが決めた制裁に触れ、「ロシアは経済、財政、技術で衰退していくだろう。ウクライナは欧州の未来に向かって前進している」と語った。

フォンデアライエン氏に同行したEUのボレル外交安全保障上級代表は駐ウクライナのEU代表部をキーウに戻し、外交業務を再開すると表明した。ロシアのウクライナ侵攻後、代表部は一時的にポーランドに移転していた。

EU機関のトップとしては、欧州議会のメツォラ議長が1日にキーウを訪れた。3月半ばにはポーランド、チェコ、スロベニアの3首相が鉄道でキーウを訪問し、ウクライナへの連帯を伝えている。

 

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