低気圧発達、28日午後から列島大荒れ予想 強風や大雨

 急速に発達する低気圧の影響で、日本列島では28日昼すぎから3月2日にかけ、非常に強い風が吹き、海は大しけとなりそうだ。太平洋側を中心に大雨となる地域もあり、気象庁は暴風や高波、土砂災害への警戒を呼び掛けている。

 気象庁によると、前線を伴う低気圧が日本に近づいており、3月1日にはさらに発達しながら日本海を北東へ進む。低気圧から延びる前線は28日から3月1日にかけて西日本や東日本を通過する。低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、太平洋側を中心に大気の状態が非常に不安定となる。

 3月1日にかけて予想される最大風速(最大瞬間風速)は、北海道、東北、北陸、伊豆諸島25メートル(35メートル)、四国、近畿、関東23メートル(35メートル)、九州北部、中国、東海20メートル(30メートル)。

 3月1日午前6時までの24時間に予想される降水量は、多い所で四国150ミリ、九州北部、近畿、東海120ミリ。


〔共同〕

春の嵐、4月並みの暖かさ 北海道では猛吹雪警戒

 急速に発達した低気圧の影響で、日本列島は1日、西からの風が強まり、春の嵐になった。南からの暖気で気温が上昇し、朝の最低気温は4月並みの暖かさとなった。一方、札幌管区気象台は「北海道東部を中心に9人が死亡した2013年3月の暴風雪に匹敵する悪天候となる可能性がある」とし、2日にかけて不要な外出を避けるよう呼び掛けた。

気温が上昇し、暖かな日差しの中を歩く女性ら
(1日午後、東京・渋谷)=共同

 気象庁によると、前線を伴った低気圧が日本海を東北東に進み、前線が通過した地域で強風が吹いた。未明から朝には、関東から九州の広い範囲で、3月としてはこれまででもっとも強い最大瞬間風速を観測した。

 空のダイヤは大きく乱れ、航空各社は国内線の280便超を欠航にした。今後も雪や強風が運航に影響する恐れがあるとして、乗客に対し、ホームページなどで運航状況を確認するよう呼び掛けている。

 降雪や強風の影響が出たのは、新千歳や青森、秋田、成田などの各空港を発着する便。欠航は、午前10時までの集計で全日空が79便、日航が70便、格安航空会社(LCC)のジェットスター・ジャパンが16便など。

 一方、低気圧や前線に向かって南から暖かく湿った空気が入り、東北から九州の各地で、朝の最低気温が平年より5~10度ほど高くなった。

 低気圧は2日にかけてオホーツク海に進み、三陸沖を北上する別の低気圧と一つにまとまる。北海道や東北では西高東低の冬型の気圧配置が強くなるため、大雪や強風に警戒が必要だ。札幌管区気象台は「見通しが全く利かない猛吹雪となり、車両が立ち往生する危険がある」として厳重な警戒を求めた。

 2日午前6時までの24時間予想降雪量は、いずれも多いところで、北海道70センチ、東北50センチ。

〔共同〕


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