首相「10日程度で追加の緊急対応策」 新型コロナ

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安倍晋三首相は29日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて首相官邸で記者会見した。2019年度予算の予備費2700億円超の一部を使い、第2弾の緊急対応策を10日程度でまとめると表明した。ウイルス検査体制に関しては「かかりつけ医など身近な医者が必要と考える場合には、全ての患者が検査を受けることができる十分な能力を確保する」と語った。

首相が表明した緊急対応策は2月13日に発表した総額153億円の第1弾に続く措置だ。首相は「様々な課題に万全の対応をとる」と述べた。全国一律で要請した小学校などの臨時休校にあわせ「学童保育で春休みと同様の対応を取るなど、各自治体の取り組みを全力で支援する」と説明した。子どもの在宅に伴い休職する保護者向けに「所得の減少にも助成金制度を創設し、正規、非正規を問わずしっかり手当てする」と強調した。

第1弾の対策では観光業を中心に中小企業支援を盛り込んでいた。

第2弾では製造業などにも対象を広げる。首相は「業種を限ることなく雇用調整助成金を活用し、特例的に1月までさかのぼって支援する」と語った。

ウイルス検査は現時点で1日4000件超を実施する能力があると指摘し「一層の能力拡大に努める」と述べた。現在は2~3時間かかるウイルス検出作業を15分に短縮できる簡易検査機器の開発に取り組んでいると説明した。

3月第1週に検査に医療保険を適用すると表明した。全国2000床超の感染症病床について緊急時に5000床超を確保すると訴えた。

首相は「2週間程度、国内の感染拡大を防止するためあらゆる手を尽くすべきだと判断した」と話した。急な休校要請に関しては「万が一にも学校で集団感染を起こしてはならない。判断に時間をかけているいとまはなかった」と釈明した。

トイレットペーパーなど日用品を買いだめする動きには「事実ではないうわさが飛び回っている。十分な供給量があるので冷静な購買活動をお願いしたい」と要請した。

首相は「国民の命と暮らしを守る大きな責任を果たすため先頭に立って決断していく」と表明した。「政治は結果責任だと言ってきた。逃れるつもりはない」と強調した。