Nikkei Online, 2021年8月18日 11:20
米国立アレルギー感染症研究所などのグループは、新型コロナウイルスのモデルナ製ワクチンについて、接種から半年たっても感染力が強いインド型(デルタ型)などの変異ウイルスに対して効果があったとする実験結果を米科学誌サイエンスで発表した。
モデルナのワクチンを2回接種したさまざまな年齢層の24人から一定の期間をおいて血液を提供してもらい、新型コロナウイルスの特徴を再現した人工ウイルスを使ってワクチンの効果を調べた。
2回目の接種から半年たっても一定のウイルス抑制効果がみられたと指摘した。変異ウイルスが流行する前のコロナウイルスに対しては100%、英国型(アルファ型)には96%、デルタ型でも96%の効果があったとした。一方、南アフリカ型(ベータ型)に対しては54%にとどまった。
米国立アレルギー感染症研究所などのグループは、現状の変異ウイルスにはモデルナワクチンを勧めることができると結論づけた。今回のデータが3回目の接種の研究にも役立つと主張した。