新型コロナウイルスの流行により2020年から中止が続いていた東京・下町の夏の風物詩、隅田川花火大会が29日、4年ぶりに開かれた。中止前と同様に約2万発を打ち上げ、大会実行委員会によると約103万5千人の観客が訪れた。今年5月にコロナの感染症法上の位置付けが変わり、イベントの開催制限が撤廃されたことから再開を決めた。
花火が打ち上がると、浴衣姿の観客らから「うわー」「きれい」と大きな歓声が次々に上がった。地元の墨田区に50年以上住む女性(80)は「久々のにぎやかな雰囲気。日常に戻りつつあるのを実感した」とほほえんだ。
大会実行委員会によると、花火は1961年まで「両国の川開き」として開かれていた。開催しなかった時期を経て、78年に「隅田川花火大会」の名称で復活した。実行委の担当者は「都会の真ん中で花火を打ち上げ、道路を歩きながら観覧してもらう珍しい大会だ」と話す。
〔共同〕