Nikkei Online, 2025年5月23日 10:32
農林水産省は23日、2025年秋に収穫する主食用米の生産について、4月末時点での各都道府県の作付け意向では前年比40万トン増の719万トンになるとの見通しを示した。過去5年間で最大の生産量となる見込みで、伸びは調査を開始した2004年産以降で最大となる。主食用米の高騰で農家の生産意欲が高まっている。
主食用米の作付面積は全国合計で131.7万ヘクタールとなる。政府は需給の逼迫を受けて2025年産の備蓄米の買い入れ入札を当面中止しているため、備蓄米向けの1.7万ヘクタール分が主食用米向けに回る。合わせると前年比7.5万ヘクタール増の133.4万ヘクタールとなり、生産量に換算すると719万トンとなる。
23日の閣議後記者会見で概要を発表した小泉進次郎農相は「世の中に米が出やすい環境を生んでいく一つの材料になる。勇気づけられる結果だ」と述べた。