Nikkei Online, 2026年3月4日 6:41

【パリ=北松円香】フランスのマクロン大統領は3日の中東情勢に関するテレビ演説で、原子力空母「シャルル・ドゴール」が「地中海に向かうよう指示した」と説明した。キプロスには英国が駆逐艦を、ギリシャも戦闘機などを派遣する。
マクロン氏は米国とイスラエルによる攻撃は「イランに第一の責任がある」としつつも、「国際法に反して実施された」と批判的な見方を示した。
マクロン氏は空母派遣について中東の「不安定な情勢や今後の不確実性」を挙げた。カタールやクウェート、アラブ首長国連邦(UAE)と防衛条約を結んでおり、ヨルダン、イラク、クルド人勢力とも「強固な約束がある」と述べ、中東地域の防衛に協力する方針を示した。
フランスは英軍基地がドローン攻撃を受けたキプロスにも防空システムを提供し、フリゲートも艦を派遣する。
ロイター通信によると、英国も駆逐艦やヘリコプターを送るほか、ギリシャも戦闘機やフリゲートを派遣する。
マクロン氏によると、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖を受け、他の国々と連携して通航再開を目指す。ホルムズ海峡やスエズ運河、紅海の安全な通航を確保するために「軍事的な手段も含めた対策を実施する連合を構築する」と述べた。
仏政府によると中東地域には二重国籍者や旅行者など、合わせて40万人程度の仏国籍保有者がいるという。第1次世界大戦後にレバノンとシリアを委任統治領として支配するなど中東と歴史的な関係が深く、今回のイラン攻撃直後から中東の国々の首脳と協議を重ねてきた。
中東からの退避希望者への対応も進めている。3日夜に中東から退避するフランス人を乗せた飛行機2機がパリに到着する予定だ。
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