トランプ氏「イスラエルとイランが完全停戦で合意」
 SNSに投稿

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Source: Nikkei Online, 2025年6月20日 10:00

トランプ大統領が「停戦で合意」とSNSで表明した=ロイター

【ワシントン=飛田臨太郎】トランプ米大統領は23日、イスラエルとイランが「完全な停戦で合意した」と自身のSNSに投稿した。イスラエルとイランの両国が「12日間の戦争を終わらせるための持久力や勇気、知性を示したことに、心から感謝する」と書き込んだ。

停戦の手続きは6時間後に開始するとしている。「24時間」でイスラエルとイランが段階的に停戦を実行していく。停戦の取り組みが終了した時点で「戦争は終わる」と記した。

米東部時間23日午後6時(日本時間24日午前7時)すぎに発信した。停戦手続きが始まるのは日本時間24日午後1時ごろとみられる。

トランプ氏「まずイランから手続き、6時間後にイスラエル」

トランプ氏の投稿によると、まずイランから停戦の手続きを始め、イスラエルがその後に続く順番になる。

イランは23日、カタールの米軍基地をミサイルで攻撃した。米軍のイラン核施設への空爆の報復措置としての位置づけで、トランプ氏は「非常に弱い」「事前に通知があった」なとど評価し「平和の時が来た」と主張していた。

イスラエル軍は13日にイランへの軍事作戦を始めた。イランの軍事関連施設や軍幹部・核関連の科学者などを対象に広範囲に空爆を実施し、イランもイスラエルにミサイル攻撃で対抗した。

トランプ氏はイスラエルの求めに応じて、米東部時間の21日に米軍によるイランの核施設の爆撃を決断した。イラン中部フォルドゥの地下核施設など3カ所を空爆した。

米軍がイラン本土を直接攻撃したのは初めてで、中東の大国・イランの報復次第では、中東全域に戦火が及ぶ紛争に発展する懸念が生じていた。

トランプ政権は米軍の軍事行動はあくまでイランの核開発放棄を目的にしたと強調してきた。政権転覆は狙っていないとしたことで、イラン側に歩み寄りの余地が生まれた可能性がある。

イスラエルとイラン、現時点で反応なし

現時点で、イスラエルとイランの両政府はトランプ氏の投稿への反応を示していない。

ロイター通信は当局者の話として、カタールのムハンマド首相兼外相はイラン側から米国の停戦案に対する合意を得たと報じた。これに先立ちトランプ氏がムハンマド氏に、イスラエルも停戦案に合意したと伝えたという。

イスラエルのネタニヤフ首相は米軍によるイラン攻撃後の22日に「イランの核の脅威排除」などの軍事目標達成まで攻撃を続けると表明した。

トランプ氏は23日、米軍が空爆したイランの核施設は「完全に破壊された」と改めて主張した。米国内では部分的な損傷にとどまったとの見方もある。トランプ氏は空爆が成功だったと繰り返し訴えている。

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