Source: Nikkei Online, 2025年7月24日 19:06
北海道で記録的猛暑が続いている。札幌管区気象台によると、24日は道内174の観測地点のうち、38地点で35度以上の猛暑日を記録した。
北見市など道東部では38〜39度に達する地点も出た。
列車も一部運休した。
「暑くて暑くて、どこにいても熱中症になりそう」。ある北見市民はこう嘆く。
北見では24日、午後2時過ぎに観測史上最高の39度に達した。猛暑日は4日連続だ。
斜里町では最高気温が36.8度となった23日、90代女性が死亡するなど、道内では23〜24日に熱中症の疑いで計100人超が救急搬送された。
影響は経済活動に及ぶ。24日に最高気温が38.8度となった帯広市では、7月に開業した「藤丸パーク」が23〜24日、臨時休業した。屋外型の仮設商業施設のため、安全に配慮した判断だ。
JR北海道も24日、レールの温度上昇に伴う線路点検のため、石北線や根室線で一部列車を運休。綿貫泰之社長は「暑さで一番気をつけなければならないのは、レールが伸び、屈曲して張り出すことだ」と語る。レールが一定の温度になると社員が特別巡回して線路を保守・点検するという。
北海道農業協同組合中央会(JA北海道中央会、札幌市)の樽井功会長は24日の定例記者会見で「作物、地域によっては高温、干ばつなどの影響を強く受けている。今後も高温が予想され、熱中症対策の啓発を含め天候や生育状況を注視する」と言及した。
夜も気温が下がらず、メロンの糖度が上がらないといった懸念も出ている。
稲刈りの時期も例年より1週間から10日ほど早まるとみており、品質への影響が危惧される。