米国で歴史的寒波、欠航2万便・77万戸が停電
 復旧の動き徐々に

セントラルパーク前の車は雪に埋もれていた(26日、米ニューヨーク)

【ニューヨーク=桜木浩己、溝渕美香】米国に到来した歴史的寒波の影響が広がっている。24〜26日の3日間で米各地を発着する航空便は2万便超が欠航となった。停電は26日昼時点で77万戸に達している。気温低下による暖房需要の高まりなどを受けて天然ガス価格も急騰した。

米ニューヨーク(NY)市のゾーラン・マムダニ市長は26日、記者会見で「このレベルの寒波に直面するのは8年ぶりだ」と述べた。市内では約30センチの積雪を記録し、7人のホームレスの死亡が確認された。寒さが原因だとみられている。

25日には市内のブロンクス動物園やニューヨーク水族館などの商業施設が閉鎖された。自転車シェアサービスのシティバイクも一時利用停止となった。

タイムズスクエア周辺の雪かきの様子(26日、米ニューヨーク)

寒波の影響は広範囲にわたる。航空情報サイト「フライトアウェア」によると航空便の欠航は24日に4600件超、25日に1万2600件超、26日に5400件超と合計で2万2000件を超えた。テキサス州のダラス・フォートワース国際空港などで大きな影響がでた。

停電も続いている。全米の停電情報を追跡するウェブサイト「パワーアウテージ・ドット・US」によると、米東部時間26日正午過ぎ時点で77万戸超が停電する。テネシー州やミシシッピ州、ルイジアナ州など南部の州を中心に被害が多い。

商品市況も反応した。天然ガス価格は暖房利用が増えて在庫が縮小するとの見方から、指標となるニューヨーク市場のヘンリーハブ先物は一時100万BTU(英国熱量単位)7.4ドル台となった。前週末比4割超の上昇幅となった。

寒波の影響で25、26日の閉店を伝える掲示。実際には26日に営業を再開した(26日、米ニューヨーク)

NY市内では寒波の影響がピークを過ぎて復旧が進みつつある。飲食店の店員は「きょうの営業は通常通り」と話し、店前で雪かきをしていた。食品スーパーのホールフーズ・マーケットのある店舗では26日を閉店対応としていたが、同日に営業再開した。

マムダニ市長は「雪嵐を乗り切った。NY市は通常通り稼働している」と話した。

街中では歴史的な積雪を楽しむ人々の姿も見られた。X(旧ツイッター)にはスキーやスノーボードを使って移動する映像が投稿された。

ショーン・ホワイト氏㊤がセントラルパークでジャンプを披露
(米国のコメディアン、シェイン・ギリス氏の投稿)=インスタグラムから

NYのセントラルパークでは25日、急ごしらえの小さなジャンプ台に人だかりができた。スノーボードに乗るのはハーフパイプで冬季五輪を3度制覇したショーン・ホワイト氏。座った人を飛び越えるジャンプを披露すると、歓声が上がっていた。


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米で歴史的寒波、12州に緊急事態宣言

1万便超欠航


2026年1月26日 3:15

雪が降り続くマンハッタン(25日、ニューヨーク)

【ニューヨーク=共同】トランプ米大統領は24日、SNSで、歴史的な寒波を受けて南部ルイジアナ、東部メリーランドなど計12州で緊急事態宣言を承認したと表明した。米メディアによると、国立気象局は人口の約4割に当たる1億4千万人以上に寒波への注意を呼びかけた。24、25の両日で米各地を発着する航空便計1万数千便が欠航となった。

広範囲で大雪が予想されており、首都ワシントンから東部ニューヨーク、ボストンにかけては30〜60センチ程度の積雪が見込まれている。25日朝時点で、南部のテキサス、ルイジアナ、ミシシッピ各州を中心に計50万戸以上が停電した。

ニューヨーク市内では除雪作業が進む(25日)

航空便への影響も大きく、航空情報サイト「フライトアウェア」によると欠航は24日に4600便以上、25日は1万便以上。特にテキサス州のダラス・フォートワースや南部ノースカロライナ州のシャーロット・ダグラスなどの国際空港で影響が甚大だという。

米CBSテレビによると、ワシントン近郊のダレス国際空港では24日、配管が破裂し、航空会社が数千便の欠航を決定。26日の運航再開を目指すという。

トランプ氏は「連邦緊急事態管理局(FEMA)や州当局と協力し安全を確保する」と訴えた。

ほかに緊急事態宣言が承認されたのは、南部サウスカロライナ、ノースカロライナ、バージニア、テネシー、ジョージア、アーカンソー、ケンタッキー、ミシシッピ、ウェストバージニア、中西部インディアナの各州。

 

 

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